4番のトラック

ビヨンド・ユートピア 脱北の4番のトラックのレビュー・感想・評価

3.5
映像資料としては、隠しカメラで撮った北朝鮮の風景やマスゲームを練習する子どもたちの様子など、勉強になる場面が多々あった。ドキュメンタリーとしても、北朝鮮という国の成り立ちや、脱北者の実情やルートなど、知らないことが多く参考になった。

ただ、ノンフィクション作品としてこの映画をどう評価すればいいか悩んだ。河を渡るシーンでのしつこいBGMや、北朝鮮を一方的に罵るだけの識者コメントは、見ていて少し辟易する。これを信じてしまったらプロパガンダと同じじゃないかと思ってしまった。
北朝鮮のいいところを指摘するなど、もう少しバランスが取れていてもよかった気がする。
子どもの泣き顔をやたらとズームアップするのも、「北朝鮮という残虐な国からなんとか逃げ出そうとする可哀想な人々」というイメージを固定化させようとしているように見えて、それが気に障った。
4番のトラック

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