このレビューはネタバレを含みます
デンマークとアイスランドの当時の関係、
「北欧の言語はアイスランドを土台にしてるのに、デンマークがアイスランドを支配してた」
「ドイツ発祥のルター派のキリスト教のデンマーク人牧師がアイスランドに行って教会を作るって構図」
とか、結構複雑だなーと思った。
試写会で教授の小澤実さんがこういう話してくれて、なんか面白かった！って清々しい気持ちになったけど、映画そのものは別に清々しくない。アイスランドの景色に流れるデンマーク国歌、音圧がすごいエンドロールに「お前は何者だ？」って突きつけられてるような気持ちになった。
牧師はメンタルが不安になる感じの人で、アイスランドの言葉覚える気もないし、最後は逃げ出すし、全く尊敬出来る感じじゃないのがなんかリアルだった。
でも広告にある「狂気」って感じではないように思う。衝撃の展開＝動物（ヒトも含む）が死ぬ、って展開なのはなんか衝撃通り越してシュールだった。
アイスランドの大自然大盤振る舞いな綺麗な景色、その中で人間がちっぽけに見えるのが映像の妙だなぁと。
冒頭の「木箱から見つかった牧師が撮影した7枚の写真から着想を得た」ってテロップを普通に信じて、「よくそれだけの情報でここまでお話膨らませたな」って思ってたら、それはフェイクなんだそうな（試写会情報）。
そのテロップに説得力がありそうな話なのはすごい。
