このレビューはネタバレを含みます
ガイリッチー作品。
いつもの作風とは全然違うけど、これはこれで面白い！クオリティ高いですね…！
まず、全編通して緊張感が素晴らしい！
タリバン勢力の、十分に訓練されてないけども物量でくる感じがめっちゃ怖かったし、紙一重で危機を脱する展開が続くので、ドキドキしながら楽しめました！
また、終始シリアスな雰囲気で、エンタメとして消費しない姿勢にも好感が持てます。
アフガニスタンやタリバンの政情はちゃんと学んでいないので、そこの描き方には言及しづらいのですが…。報復につぐ報復で、まさに泥沼の状態なのだろうなということは察せました。
どっちが始めたことなのかはよく分からないけれど、こうなってしまったら、もう悲劇しかないんだろうなと。
タリバンの暴力は怖いのですが、他人の国で警察めいた動きをしている米軍だってかなり横暴に見えたし。ラストの「天使」の爆撃だって、爽快感というよりは、むしろ戦力の圧倒的な差異に不合理を感じました。
一概に、どちらかを断ずるような簡単な問題じゃないんだと思います。この辺りは、もっと色々と勉強していきたいです。
しかし、アフガニスタンの通訳さんたちは、こんな過酷な状況に置かれているんですね。米国への移住が叶わなかったなら、彼らはただ利用されただけ…。こういう問題にスポットライトを当てられるのも、映画の素晴らしいところですね。
社会派で勉強になるし、しかも映画としても面白い！ガイリッチーの確かな実力を再確認できた作品でした！
