ロアール・アムンセンが飛行船で北極を目指した話を飛行船技師と飼い犬を主役に描いた物語。
実際の記録映像を交えながら思い出を振り返る語り口で始まり、意気投合する過程や些細なことでケンカしたり、それでも残る友情物語を綺麗にみせてくれた良いアニメでした。
#TAAF
#TAAF2023

対象がよくわからない作品。犬の目を通して人間達を描いたというわりにはワンコかわいいだけで人間の愚かさも良さもいまいち伝わってこないし、ファミリー向けにしては内容がシビアすぎるし（北欧では普通なのかもしれないけど）。映像は個性的で魅力的だったし、大人向けと判断するなら良作。

#45 TAAF2023 長編コンペ部門
これは傑作！
かつて、この映画祭が見い出した『幸福路のチー』に並ぶ名作では。
途中までは、単純なアムンセン冒険譚だと思って観ていたが、どうやらそうではないとわかるや、どうやって物語を着地させるのかに興味津々。
名誉欲をめぐる人間の醜さを、犬を通して描いた点が、魅力的かつ新鮮。
ご本人が来場されていたが、いかにも女性監督らしい、美しく優しいラストで、思わずホロリとさせられた。
かなりたくさんの実写フィルムが使用されており、ノンフィクション色が強い点もユニークだったし、ジャズ演奏シーンはアニメならではの表現で面白かった（劇伴の一部は、ノルウェーの国民作曲家グリーグの《ペール・ギュント》の変形）。
大劇場は無理だろうが、ミニシアターなら一般公開できると思う。
ぜひ、どこかに買い付けていただきたいです。