なんて優しさと希望に満ち溢れた映画なのだろう。
兎にも角にも、PMSとパニック障害を抱えた2人の歩み寄りに胸を打たれた。当初は病にランク付けをし(この気持ちも痛いほど分かる)、挨拶もままならなかった山添が、貰った自転車に乗ってお見舞いに行き、たい焼きを買って帰る姿に耐えられなかった。
この説得力は間違いなく松村北斗の演技力の賜物。
前作同様、16mmフィルムでの撮影も大成功。お見舞い時の対比構図もさすがの一言に尽きる尽きる。
総じて「星座」や「夜明け」を通じて、他者との関わり、歩み寄りについて考えさせられる一作だった。他者のために行動することは勇気も労力も必要だ。が、本作がその原動力となる予感がしている。
人生一、穏やかな気持ちで帰路に着けそうだ。
