夜明けのすべてのなのレビュー・感想・評価

ケイコと続けて、障害の描き方が一貫していると思う。しかし、ケイコのように良くも悪くも衝突できる他者が出てこないので、全体的に生ぬるさは感じてしまう。（個人的に、精神科のデイケアで粘土をこねていた時間を思い出してしまった…それでいいのかもしれないが…）
死者との対話によって想起される長い時間が生きるための救いになる。彼らの日常もいつか死者の声となり誰かを救うのかもしれない、と暗示するラストもよかった。