はならび

夜明けのすべてのはならびのレビュー・感想・評価

夜明けのすべて(2024年製作の映画)
4.7
星や星座が頻出の作品だけど、印象的なのは本物の夜空ではなく夜の街の人工的な灯りで、まるで宇宙の写真に写る星のような丸い光が私たちの営みも個々の関係で繋がる星座のように感じさせる

広大な銀河系の中で、社会の中で、ぽつんと浮かぶわたしたちは孤独ではあるが、血のつながりたちや偶然隣り合っただけの人たちと、名付けられるものだけではない関係性で繋がり合う

夜明けになると星座は見えなくなるけれど、消えた訳じゃなく、それはずっとそこにある 優しい作品だなと思った

松村北斗が自転車に乗る場面で、日陰と日向が交互に(交互に)現れそこに溶け込んでいく様子と、ノートの朗読が重なって、心強い

良いところをたくさんあげるとキリがなく(受け入れる下地を作った職場の人たちやスローガン、元上司との交流や涙、グリーフケアに集まる人々、母親との関係性、調子が悪くなると途端に色がなくなる上白石萌音)、素晴らしい作品だったと思う
この時代に杉田協士さんや三宅唱さんの作品があって良かった
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