はならび

十二人の怒れる男のはならびのレビュー・感想・評価

十二人の怒れる男(1957年製作の映画)
4.5
殺人事件の被告人が有罪か無罪か、陪審員が全員一致で有罪にするとたった5分で1人の人間の死刑が決まってしまうことから、「よく話し合おう」と提起する人、熱意に応答する人、恐れず意見を述べる人、いろんな人がいて、どちらが間違っているかではなく、「自分が正しいと思う側に立つ」、可能性がわずかにでもまだあるのであれば、絶対的な決定を直ちに下さない、そういう何かを決める時に大事にしたいことを見せてくれる作品だった

ニュースや事件の氾濫で、自分の意見や立場を早急に決める必要があるような錯覚に陥ってしまうので、忘れた頃に何度でも観たいと思った(まず忘れないようにしたい) 差別や偏見を喚く人に対して、無言で背を向けるシーンや最後の1人の崩れ落ちるシーンが図としてもストーリーとしてもかっこよかった
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