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AIR/エアのkitoのレビュー・感想・評価

AIR/エア(2023年製作の映画)
3.5
評判通り面白かったが、少し違う点に萌えた。

バスケットボールにもバスケシューズにもまったく関心がなく、はたしてちゃんと楽しめるのだろうかという懸念を抱きつつ見始めた。ファンならより楽しめるのだろうけれど、ハリウッド謹製「プロジェクトX〜エア・ジョーダン編」といった感じで、バスケファンでなくとも敷居は高くなかった(加えて劇場公開終了後すぐにネット配信されたのは制作がAmazonスタジオだからだろう)

本筋も面白かったが、80年代が舞台で、再現されている当時のカルチャーや音楽をリアタイで知っており、むしろそちらに食いついてしまった。大きな受話器の固定電話にブラウン管ディスプレイ、そこに表示される緑一色の文字列などオフィスの様子が懐かしい。最新スマホも歴史を遡ればマット・デイモンが手にしていた80年代に登場した自動車電話に行き着く。

音楽も聞き覚えのあるものが多い。とりわけ、プレゼン直後に流れる「タイム・アフター・タイム」は恋人との心のすれ違いを歌っており、ジョーダン家からの成否の連絡を待つ主人公の心境にも合った歌詞になっている。ラストでマット・デイモンがダイエットを始める際「ビバリーヒルズ・コップ」が流れ出したのには笑った。本作での彼の体型は役作りで本当に太ったのだろうか?まさかねーー知らんけど。

知らなかったといえば、adidasがドイツの会社だったり、コンバースが倒産後、NIKEに買収されていたなんていうのも当然知らなかったなあ。
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