Tetsuya

アナログのTetsuyaのレビュー・感想・評価

アナログ(2023年製作の映画)
3.8
昔は携帯電話なんて無くて、デートの約束で待ち合わせの時間に相手が遅れてもひたすら待ってたなぁ。。
でもその待つ時間が相手を想う時間となって、それはそれで幸せで楽しかった。
そんな記憶が蘇りました。

今は携帯電話にGPS機能なんかもあって、僕らの若い頃と、今の若い人たちとは、時間の感覚が全く違うものなのでしょう。
やれ半導体だ、やれ生成AIだと、デジタルなことばかりが取り沙汰される昨今、人間の本質的なもの(アナログ)の大切さをいろんな角度で再認識できる映画だと思います。

特に主人公水島悟(二宮和也さん)の建築士としての仕事ぶりが、アナログの良いところとデジタルの良いところをうまく組み合わせていて共感できた。
手を動かしてものを作る生身の感覚っていうのは、やっぱりデザインにおいても非常に大切なプロセスなのです。

ストーリーは想像以上に王道でピュアなラブストーリー。
すんなりと見れたし、お二人の作り出す空気感が素敵でした。

人間なんて所詮、水とタンパク質でできたもの。どんなに技術が進んでも、人の心を打つのはアナログなのよ。
そんなことをビートたけしさんは言いたかったのじゃなかろうか。
Tetsuya

Tetsuya