このレビューはネタバレを含みます
「会いたい気持ちがあれば会えます」
携帯を持たない彼女は、毎週木曜日にカフェで待ち合わせをすることを決める。
ユーモアのある会話劇と2人の素朴な誠実で、落ち着いているデートの様子、2人の不可知な部分、そういうようなところが見どころだった。
この監督は、鳩の撃退法のときもそうだったが、ぶつ切りカットを繋げて、独特なテンポの良さとユーモアさを作り出してくれる。
ニノの表情の長回しだったり、木と月のクリスマスツリー、海でのシーンなど、映画的にも見るに応える良いシーンも多々あり👍
2人のお互い何も知らない中徐々に距離が近づいていくような初々しさというものを、丁寧に描いているので何か思い出すものがある。そのシーンの匂いまでも連想できるように移入できた。
ずっとニノの主観でストーリーが描かれ、ラストには波瑠の日記で逆になる。ありがちなんて言われるかもしれないが良かった。
ラストは、賛否両論かもしれないが奇跡が起こるような雰囲気の説得力が映画にしっかりとあり、物語に惹き込ませる力があればそれは良しとされるのだろう。
最終的には好みになるが、僕は結構良かった。
ニノと波瑠も初々しい、素朴な人の演技が上手かった。