Jun潤

ライフ・イズ・クライミング!のJun潤のレビュー・感想・評価

4.0
2023.05.29

予告を見て気になった作品。
盲目のクライマー・小林幸一郎の挑戦を追ったドキュメンタリー。

数々の世界大会で優勝を重ねてきた小林幸一郎。
彼が相棒である視覚ガイドのナオヤと共に次に挑戦するのは、世界の山々へのクライミングだった。
世界中の美しく厳しい自然と、それに立ち向かう男たちの熱い物語。

個人的にクライミングの経験はありますが、なかなか怖いんですよねあれ。
オリンピック競技にもなってすごい速さで登っていく様も見ていましたが、まさか目が見えない状態でも登る方がいらっしゃるとは。
しかも世界の舞台で活躍し、何度も優勝を重ねている方。
視覚ガイドの存在があっても到底できないようなことをしている方の挑戦を映画で見られるというのもまた良いことですね。

作中一貫して描かれていたのは、壮大な自然と、登るという行為、そして目が見えないということ。
見える人にとっては恐怖も掻き立てられそうな山々も、目が見えないからこそ恐れずにいられる、しかし日常生活においては目が見えないことによる危険性は計り知れないものがありますよね。
そして一人では登れない山も、相棒や仲間と一緒なら登ることができるというのもまた人生の王道。
また、登り切ることができたとしても、小林さんは頂上からの景色を見ることはできない、でもナオヤと共に登ったという経験は小林さんだけのもの。
なんだかもうタイトル通り『ライフイズクライミング!』だなって感じの作品でしたね。
Jun潤

Jun潤