ブルジョワジーの秘かな愉しみを見たらこの映画が見たくなった。こっちは食べることを通して人を描く
「食人族こえー」とモンド映画をきっちりやる前半から、後半は「食人族みたいな映画を撮るやつも見るやつも最低だな」と視点を反転させる。残虐ショーに対する好奇の目線がいかに身勝手なものか、編集を通じて突きつけるメタ・モンド映画。フッテージ映像を垂れ流すのではなく、後半は「この映像とどう向き合うべきか?」という視点が組み込まれるので、同じようなジャングルの映像でも飽きない。リマスターのおかげか撮影が妙に綺麗で、オルトラーニの音楽と共に、ひたすら緑が広がるオープニングの空撮が素晴らしい。