染夫木智也

ヒッチハイクの染夫木智也のレビュー・感想・評価

ヒッチハイク(2023年製作の映画)
1.0
最恐?トラウマ級?緊張感はいずこに?

本作、「ひとりかくれんぼ新劇場版」や元乃木坂の生駒さんが出演していた「コープスパーティ」などホラー系の作品をメインに撮っている山田雅史監督。
脚本は「きさらぎ駅」などの宮本武史さん。

2ちゃんねるオカルト版スレッド「死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?」通称「洒落怖」という体験談、フィクションを含めてとにかく怖い話が好きな人たちが集まるスレッドで投稿されたエピソードが原作。

近年では「きらさぎ駅」「樹海村」などが映画化されているが、
洒落怖の中でも最もトラウマになるといわれた話が今回の「ヒッチハイク」

Storyは、ハイキングの帰り道に迷った2人の女子大学生がバスも来ないし、彼氏を呼んでもきてくれないので、これはヒッチハイクするかって試みると1台のキャンピングカーが停まる。降りてきた運転手は怪しいカウボーイの格好していたけど、とりあえず帰りたい2人はのりこんでしまう。一方同じ山でヒッチハイクの旅をしている男性2人も偶然同じキャンピングカーを停めてしまい、乗り込む。いずれも行先はキャンピングカーの家族の家だった。

見終わった感想としては、
「怖くない、おもしろくない、意味が分からない」
都市伝説が原作のためか、納得できない部分が多少あるのは良いが、あまりに世界観に入れなかった。

とにかく怖くない、どこがトラウマ級なのか、非常に残念だった。

冒頭、ヒッチハイクしたキャンピングカーからカウボーイ恰好の男性が下りてきて「ジョージ」と名乗ります。不気味さもないし、思いっきり滑っている、これがM-1だったら一回戦敗退だと思うくらい。
その後、車に乗った後の妻や娘の雰囲気は一番不気味でよかった。

問題は家に到着してからの展開。
たどりついた家で食事するシーン。
おそらく羊の肉でない、ゲテモノを食べさせられているはずが、全体的暗いためよく見えない。グロさが欲しかった。

食事後、とあるシーンにて、カウボーイたちの家族がそろっている場で、捕まっている女性が主人公へ手紙を渡す、その手紙を開くと「たすけて」と書いてあり、そこから二人で荷物を取りに行くふりして逃げる。
誰が気付くやろ、もっとばれないように工夫して渡すとか、緊張感がまったく感じられなかった。もったいない。

そして、クライマックスにかけて、逃げて・追いつかれて、隠れて・バレそうになってとシーンが展開されるがテンポは悪いし、ここも緊張感がなく、怖くない。その後の見せ場っぽいシーンも微妙。

ヒッチハイク、カウボーイなど個人的には日本っぽくない要素が原因なのか世界観には入り込めなかった。しかも、ほぼ緊張感が足りていないため、怖さはまったく感じられなかった。正直「無」です。