真魚八重子

碁盤斬りの真魚八重子のネタバレレビュー・内容・結末

碁盤斬り(2024年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

『座頭市地獄旅』の成田三樹夫を思い出す。将棋のことになると、頭に血が上り負けると相手を切ってしまう浪人。今回は囲碁で斎藤工が悪役。
草彅君は品行方正で潔癖であることを望む主人公。だがそういった人物が、苦境に立たされた時の不甲斐なさに苦しむ極端さも恐ろしい。彼の融通の利かなさによって、食い扶持を減らされ困窮した仲間の武士たちの話を聞き、まったくの正義だけが正しいわけではないという、人間の難しい曖昧さを彼は知る。良い映画。
真魚八重子

真魚八重子