Nella

ヴァチカンのエクソシストのNellaのネタバレレビュー・内容・結末

ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

やばい、ヴァチクソおもろい!!
前半の説得力溢れる重厚なキャラ紹介と丁寧な設定説明、そして後半の荒唐無稽かつパワフルな怒涛の悪魔祓いアクション!!!
ホラーだと思ったら、アクション映画だった。
とりあえず明日の夜の回をまた取って、その後また長々と追記します。ラッセル・クロウ、イタリア語とスペイン語凄い。
【ちょっと追記】パンフレットに高橋ヨシキさんが「宗教裁判は悪魔のせいという歴史改変は厳しく批判されるべき。しかしストーリー進行上は問題ない」と書かれてて、確かにそう全然気付いてなかった。前提として「異端審問は悪魔ではなく人間の仕業」という共通認識が現実にあるから、この映画の中だけでは一応そういうことにしますみたいに感じたけどね例えば、MCUのヒドラみたいに(ヒドラはナチスの上位組織という設定)。確かに「そんなわけない」という事実を踏まえないで見てる人がいたらマズイかもね…。とは思います。
私はぶっちゃけキリスト教オタクでカトリックに改宗しようとした事もあるんだけど、洗礼準備担当のシスターが保険金殺人とか、貧富の格差とか戦争とか、世の悪しき出来事を全て悪魔のせいにするのが思考停止に感じられて、やめてしまった。まぁシスターだもん当然だよね、キリスト者にとって悪魔は人の心の闇とか抽象的な非実在ではなく、実在するものなのだ。
そしてこの映画を楽しんでる時点で私ゃカトリックにはなれんわw
【さらに追記】見た人各々が色んなオマージュを感じると思うんだけど、それらの要素が上手いこと全部ハマってるんだよね。私は全体的には何故か角川映画の「里見八犬伝」を思い出しました。あとやっぱり「処刑人」ね。オタクみんな「処刑人だ…」って思っただろ!過去のエクソシストは当然だけどアニメの影響とかも感じる。アデラが破裂するところは絶対PSYCHO-PASSだと思う。でも多分一番似てる映画は「来る」なんじゃないかと思います、未見ですが。
あとまぁどうでもいい感想としてはエイミーめっちゃタイプです。ちょっとクロエ・グレース・モレッツが捻くれたような顔立ちでしかもムチムチボディがたまらん。あとあと「知るか」って話だと思うけどトマース役の人も顔がめっちゃタイプで、私のメキシコ人の推しにそっくり。ぶっちゃけ推しが英語喋れればこの役ピッタリだった(ごめんなさい知るかって話でした)。「ドント・ブリーズ」に出てたんですね、見返してみる。

【真面目な感想】もしこの映画がプロパガンダだとしたら最高に成功してると思う。グッズがないのが悔やまれるよね、聖ベネディクトの秘跡メダルとか、絶対商品化すべきだよ。昔「神は死んだのか」というキリスト教のプロパガンダで最低の駄作があったけど、この映画は、「祓魔師かっこいい!俺も祓魔師になる!」って神父目指す人増えると思う。そしてキリスト教信者が増えるのって、疫病の後なんだよね…コロナ時代らしい「布教」だと思う。
最近ジョナサン・ゴッドシャルの「ストーリーが世界を滅ぼす」を読んでいて、明示より暗示の方が説得力があるらしいんだけど、アスモデウスは色欲の悪魔だから、こういう話かー。説得力ってわかりやすさでもあるなー、と思います。

「エクソシストは語る」「続・エクソシストは語る」重版して下さい。どこにもない。教文館様お願いします!!(エンデルレ書店は解散しちゃったなんて…)
Nella

Nella