如月カルラ

ヴァチカンのエクソシストの如月カルラのレビュー・感想・評価

ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)
3.8
ヴァチカンに所属するエクソシストの主人公。
ある日田舎の古びた教会に引越しをしてきた母と姉、弟の3人家族だが、その家に引っ越して以来息子の様子が段々とおかしくなっていく。
その町の神父に助けを求めた母親だったが解決に至らず、主人公が派遣され、家族に降りかかった災厄と闘うお話。

町の神父トマースが最初はあまり頼りがなくて、完全にモブかと思っていたら大違い。
主人公と共に家族を守るために立ち向かっていく姿は、頼りない面もありつつ真摯でよかった。
自分の罪を懺悔する時に涙ながらに語るシーンで、この人は優しいというか、感情豊かな人なんだろうなーと。
悪魔に煽られた時に感情をむき出しにしたり、あっさりと煽られてしまったりするのも、神父としては未熟かもしれないけれど人間らしくてよかった。
主人公も主人公で心に傷を抱えていて、そこを悪魔に付け込まれたりもするけれど、終始凛としていて強くて優しい人物。
最終的には自分を犠牲にして家族を救おうとするわけだけど、そこでトマースが大活躍するので、最初の印象から一転して成長したなーっていう感じ。

ラストで「共に参りましょう。」「地獄まで。」っていうセリフが熱い!!ってなりました。バディ!!

あとは悪魔に憑依された人物の顔に施された特殊メイクがすごかった。
元の人相が判らないくらいで、その上で邪悪さもしっかりと表現されていて、特殊メイクのすごさを目の当たりにした。
あまり凝った感じになってしまうと大げさな感じで逆に興ざめしちゃうかなとも思ったけれど、特殊メイクも爆発などの特殊効果も気にならずにすんなりと受け入れられてしまったのは制作班の技量の高さゆえなのかもしれない。
如月カルラ

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