あちこ

TALK TO ME/トーク・トゥ・ミーのあちこのネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

(劇場/字幕版)



2023年映画納めはコミコンの怖コンステージで話題に出た

TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー

一人では怖いので友人に付き合ってもらい観賞。

若者たちの間で流行っている降霊術チャレンジ。霊媒師の手を石膏で固めたといわれる置物と、手をつなぎ蝋燭に火を付けてトークトゥミーと声をかけるだけでインスタントに恐怖体験、しかも幽霊を身体に入れると超気持ちイイらしい。

主人公のミアは高校生で母親を不慮の事故で亡くし悲しみの中にいたが、親友と家族ぐるみの付き合いで寂しさを紛らわす。そんな中パリピたちの間で流行っている危険な遊びにハマってしまう…。

降霊術は完全危険薬物のメタファーですね。

ゾンビとかスプラッタは平気だけど基本ビビリなので随所ビクビクしながら鑑賞してました、映画的には90分と短くサクっと観ることができてよかったです。

そして個人的に鑑賞後の一発目の感想としてはハッピーエンドじゃん!スッキリ!
これです。

何故なら主人公のミアが好きじゃないから。
親友の彼氏に擦り寄ったり、親友の家族の中に入り込もうとしたり!危ない遊びにのめり込んだり!こら!

まあミアの背景を考えれば、母親の不審な死に父親との軋轢、思春期、孤独感、疎外感、閉塞感を随所に感じられいい設定だと思う。
そもそも親友の彼氏もローティーンの時の自分の元彼という複雑なポジション…。親友がハッピーそうだと本当は自分がその立場にいたかもしれないのに…って羨むよね。

作中随所に現れる母親の霊はおそらく最初の90秒超えた分の幽霊がミアの身体に居着いて作り出した幻かなと。母親の自殺を受け入れられないミアは都合が良いように幽霊に誘導されてるんですかね。

そう考えると降霊術によって呼び出される死霊たちは手を繋いだ人の抑圧された感情とかなのかな。
元彼を自分と同じベッドに寝かせたときの擦り寄り感とか足舐め婆召喚するのに値する…。
元彼自体も親友と清いお付き合いしかしてないから臭い犬とディープキッスする羽目になるのか。

映画の最後はミア以外の人たちは快方に向かい歩き出してくの、ミアを暗闇に置いて。
そして孤独なミアは明るい方に歩いていき、無事降霊術で呼び出される。素晴らしい終わり方です。
あちこ

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