ハヤメソソ

12日の殺人のハヤメソソのネタバレレビュー・内容・結末

12日の殺人(2022年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

観ていて2つの映画を連想した。
「ツイン・ピークス」
「殺人の追憶」

若い女性が焼き殺されるという凄惨な事件を捜査する刑事のチーム。その班長ヨアンが主人公のこの作品。
フランスの山あいの小さな町で起きたその景色がちょっと前者を思い起こさせた。
殺害されたクララもローラ・パーマーを彷彿させる奔放さである。
ヨアンの冷静沈着で少し変人な点も、クーパー捜査官のようでもあり。
未解決のまま作品が終わるところは後者の作品を連想した。

実際の殺人事件がみな解決するわけでなく、こういうケースは一定数あるのだろうけれど、やるせなさに包まれる。
実際の事件がモデルというのも辛いし、自分ならあの町に住みたくないくらい怖い。
解決しない点が観客としてはスッキリしない気持ち悪さが残るが、リアルである。
異動になったというヨアンの同僚、結婚するといった新人君、判事やヨアンのその後も気になる作品でした。