このレビューはネタバレを含みます
観てみ!舐めてると面食らうぞ!
はたらく細胞は、アニメ版を視聴済みだ。
高校生物学クラスの難しいワードが飛び交う中、人間の身体の中の細胞たちを擬人化してわかりやすく表現した傑作アニメーションだ。
その実写化ということで銭天堂に続き、本日2本目の視聴となった。
予告映像で佐藤健のキレッキレなアクションを観て視聴を決定した。
ついでに予告映像から子ども向けな雰囲気もしていてやや不安に感じていた部分もあったが杞憂に終わった。
まず、アクションシーンは邦画最高クラスの動きで、実写版るろうに剣心を楽しめた方なら安心して観れる事だろう。
佐藤健のナイフや格闘術を用いたキレのあるアクションで、観ている者を圧倒する。
また、他の俳優の方々もかなりアクションシーンに力を入れて頑張っていたのが見て取れた。
だが、本作の良い点はアクションシーンだけではない。
良い意味での原作改変が行われていた。
まず、体内の細胞パートと、人間パートに分かれて映像が交互したのが原作よりもわかりやすくてよかった。
体の中で起こっていることと現実での出来事がリンクしていて、アニメ作品よりも何が起こっているのかよりわかりやすくなっていた。
また、ストーリーも途中から映画オリジナルの展開へと移行したことで、正直観ていて退屈するところが一切なかった。
主人公の高校生ニコは、物語序盤は健康体でその体内の様子を描くのだが、中盤以降、白血病であることが判明するのだ。
白血病とはどんな病気なのか、はたらく細胞的視点で視覚的にわかりやすく表現していて、どれ程恐ろしい病であるか理解できた。
また、抗がん剤治療とは何を行なっているのか、放射線治療や骨髄移植とは何が行われているのか。
医学的知識のない私からすると、どんな現象が体内で起こっているのか、どんな治療法なのか非常にイメージがしやすかった。
是非、続編を作って様々な病状を擬人化して表現して欲しいと感じた。
また、セカオワのフカセがまたしてもイカれ野郎の役を演じていた。
この人はロックバンドのボーカルとは思えないイカれ演技がうまい。
映画、キャラクターの時の殺人鬼役の時からそれを感じていたが、本作でも見事なイカれっぷりであった。