czcnc

さらば、わが愛/覇王別姫 4Kのczcncのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

前々から話題になってたけどずっと観れていなかったので、再上映を機に鑑賞。
すごい映画だった。観れてよかった。いろいろ感じることは多かったけど知識と語彙力が追いつかない感じです。
蝶衣、小楼、菊仙の長きに渡る愛憎入り混じる複雑な関係が激動の時代を背景に繰り広げられる感じかな...と思ったけど、小楼は取り合うほどの男かな...とちょっと思った。しかし生まれた時から選択肢のなかった蝶衣にとっては、京劇と小楼が人生の全てだったんだろうなと。子供時代に師匠から「運命に逆らうな」みたいなことを言われていたけど、その一言に全てが集約されているようで、とても切なかった。
菊仙を演じたコン・リーがとても美しくて、演技が良かった。文化大革命の時、群衆の前で小楼に裏切りの言葉を投げつけられた後の、蝶衣を何度か振り返った時の表情が、胸が締め付けられるようだった。
最後の最後には小楼が取り残される展開が、何だかすごく納得できた。重いけど美しくて切ない物語だった。
czcnc

czcnc