ヴィクトリー下村

ABYSSのヴィクトリー下村のレビュー・感想・評価

ABYSS(2023年製作の映画)
3.4
去年観た『逆光』の須藤蓮監督&脚本が渡辺あやさんということで鑑賞。
70年代の尾道を舞台にした前作とはうって変わり、今作は現代の渋谷が舞台となっている。

兄を忌み嫌いながらも兄に執着するケイ。愛憎含んだ関係性は家族あるあるだ。

劇中で何度も繰り返される「海の目」という言葉。最初観た時は「渋谷」のことを指していると思ったけど、振り返ってみるこれは「渋谷」でもあり「兄」のことかもしれない。

束の間の逃避行で変われるほど現実は甘くない。ケイは既に海の目を見つめていただろう。

須藤監督の映像センスは好きだが、話や演出にはそこまでハマれず。
個人的に沸点が分からない職場の先輩が怖すぎた。