石原さとみさんの演技凄まじかったです。本当に度肝を抜かれました。責め立てられる中に少しの希望、優しさがあって良かったなと思いつつも辛かったです。。。今年邦画は良い映画がたくさんでいいですね。今作はベスト級でした！
簡単な内容は、沙織里の娘・美羽が突然いなくなった。懸命な捜索も虚しく3カ月が過ぎ、沙織里は世間の関心が薄れていくことに焦りを感じていた。夫の豊とは事件に対する温度差からケンカが絶えず、唯一取材を続けてくれる地元テレビ局の記者・砂田を頼る日々。そんな中、沙織里が娘の失踪時にアイドルのライブに行っていたことが知られ、ネット上で育児放棄だと誹謗中傷の標的になってしまう。世間の好奇の目にさらされ続けたことで沙織里の言動は次第に過剰になり、いつしかメディアが求める“悲劇の母”を演じるように。一方、砂田は視聴率獲得を狙う局上層部の意向により、沙織里や彼女の弟・圭吾に対する世間の関心を煽るような取材を命じられてしまう。。。というような内容でした。
予告を観てからとても楽しみにしていました。そして人間味を生々しく描く吉田恵輔監督作品はとても好きなので、最新作というのもありより楽しみでしたので映画館で観ることに。
ちょっとこれヤバいですね。心情の描き方がキツイし、キツイ中に少しの希望や優しさがあるから相まってよりキツくなってしまいました。そして現代社会においての闇、SNSでの誹謗中傷の在り方がひしひしと伝わりました。
演技はとにかく凄まじかったです。石原さとみさんはもう圧巻でした。泣き叫ぶどころではないぐらい喚き、辛い表情や段々と正常を保てなくなる感じがもの凄かったです。今までに観たことなかったし、こんな鬼気迫る演技ができるなんて知らなかったです。そして青木崇高さん、中村倫也さん至る所が凄まじかったです。特に青木崇高さんがタバコを吸いながらウルッとするシーンはやられました。
普通ならバラバラになっても仕方ないところが、しっかり互いを思い合って少しでも前を向いているからこそ少しの光があるのかなと思いました。妻が精神的におかしくなる中で、それを受け止める夫。美羽ちゃんの報道のやり方がおかしいと言い止めに入る記者。途中別の行方不明となった家族からの感謝の言葉。そういった存在が少しの希望をもたらすのではないかと思いました。
今作のホテルでご飯食べてるシーンの切り取り映像がTikTokで流れていてふとコメント欄を見たら、劇中と全く同じコメントがたくさんありました。夫婦がSNSで誹謗中傷を受ける描写と全く同じで怖かったですね。。。
やはり吉田恵輔監督には脱帽でした。今年ベスト級に心を揺さぶられる映画でした。また凄まじい演技をした石原さとみさんにも脱帽です。
