くま

ミッシングのくまのネタバレレビュー・内容・結末

ミッシング(2024年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

吉田監督の作品で非常に胸糞という前評判だけで挑んだけどあぁ、、うわぁ、、、って感じがすごい。
ヒメアノ〜ルとか神は見返りを求める的な大味な展開がある作品に比べると、波がないというかすごく淡々ともしてるし繊細な表現の作品だなと思ったのですが、観終わったあとの読後感の嫌な感じはやっぱり吉田節すぎて心がずっとザワザワとしている。

小学生の頃に道徳の授業でエンカウンターなる題材があり、そのときはプラスの発言を投げかけると相手もプラスを返したくなるし、逆に嫌味に対しては嫌味を返したくなるのが人間だよね的なワークショップで、幼いながらに非常にふむふむとなり心にずっと残っているのだけど、
それは五感を通じて言葉がダイレクトに伝わってくる対面の会話だからであって
現代のSNSやメディアを介すとそこがぼやけやすいというか、善意が誰かの悪意につながってしまったり逆手に利用されてしまったりするよね、というような複雑な現代で生きる難しさがツンと伝わってくる映画だった。石原さとみの台詞じゃないけど本当に世の中はいつからこんなに狂ったのかね、、

多分この状況に境遇的に共感できる人ってそうそういないと思うのだけど(マジで居ない世の中のほうが好ましい)、オープニングでしっかり橋渡ししてくれてるわかりやすい演出がさすがだなと思うなどした〜

石原さとみの体当たり演技が圧巻と言われてて確かに確かに!なんだけど、個人的には青木崇高と森優作の演技もとても良かった、!!!みんなまとめてアカデミー獲って欲しいなぁ

邦画の最高峰だと思うけど若い子のデートにはお勧めしない老婆心で賞、受賞です(お節介すぎ)
くま

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