Sayawasa

ぼくたちの哲学教室のSayawasaのレビュー・感想・評価

ぼくたちの哲学教室(2021年製作の映画)
3.5
また見返したい映画。
大人が子供に与える影響の大きさに何も言えなくなる。子供のふとした表情、特に考え込む仕草や、自分の感情や機嫌の扱い方が分からない子供のあどけない真っ直ぐな涙に、瞬きすら惜しくなった。
ベルファストという土地で生きる彼らの根っこに、少しでも何か届くようにと水をあげる先生達の姿は何にも代え難いよなぁと他人事しか言えない自分。

言葉とこころを育むことが難しい時代だからこそ、向き合っての対話が持つ効力の大きさを感じずにはいられなくなった。
目に見えないものを思いやる想像力は忘れたくない。わかりえないかもしれない対象に相対して言葉を重なる勇気と、自分の意志を持ちつつも「知らない」「わからない」「嫌い」で終わらせない姿勢は持ち続けたい。そもそもちゃんと有しているかどうかから確かめるべきかもしれない。

校長の講義を受講したくて仕方がない。