Sayawasa

悪は存在しないのSayawasaのネタバレレビュー・内容・結末

悪は存在しない(2023年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

・カット割りの斬新さ(これをこう映すんですか)
・音楽と自然の雄弁さ(だるまさんが転んだのシーンはたまげる)
・空間全体を閉じ込めるような長回し(冒頭のハナ視点の樹木、丸太裁断シーン)
・解像度の高すぎる人物像と会話劇(マッチングアプリ通知のタイミング…)
・ 雄大で恐ろしさと美しさを孕んだ自然(あまりにも綺麗)

等、すごいところをあげたらきりがないけど、
音楽ありきの作品というのもありストーリーに込められた何かをいまいち感じられず。端的に肩透かしな感じ。三年ぶりの本作、もっと人間の深いところをまさぐってぐちゃぐちゃにしてほしかった…ドライブ・マイ・カーが好みすぎただけか…

3カ月に1度、同じような地方の山の街に行く機会がある都市在住のわたしは、芸能会社側も水挽町側もどちらにも感情移入してしまって、終始頭と心が忙しかった

ラストの展開、鹿は幻想で自然のメタファーなのかなと思っていたが、どこかで拝読した自然との取り引き説が割としっくり来てる。衝動的に取り引きしてしまった主人公自体が我々のメタファーなんだろうけど