くみん

わたしたちの国立西洋美術館~奇跡のコレクションの舞台裏~のくみんのレビュー・感想・評価

5.0
一番好きな美術館は?と問われたら迷わず「国立西洋美術館」と答える。改装中の舞台裏に思わず涙〜!まさか中の絵画まで全て取り外されていたとは。想像はしていたけれど国立美術館の厳しい状況、学芸員さんたちは声高に訴えるわけではなくとても控え目なのだけれど、それゆえ余計胸が痛い。全ての仕事を同じメンバーでこなしており「国立」とは名ばかりのもの。国はお金の使い方、我々の支払った税金の使い途を間違えていると思うとまたしても憤り、文化芸術をないがしろにしてしまっているこの国の未来が不安、素晴らしい財産を守り育ててゆくことに目を向けてほしい。それでも国立西洋美術館で働く面々のお顔をみながらインタビューや会議の様子拝見してると不安はよそへ、希望が湧いてくる。この皆さんひとりひとりが思う存分仕事ができる環境を是非国には整えていただきたいものだ。

作品を購入の場面、ドキドキとデューラーを手に🫴取る様子など胸熱、みたことのある絵が多数、おぉとなった!現在の企画展「スペインのイメージ」川瀬祐介さんの音声ガイドが無料で聞けて素晴らしい展示だった、映画に出てきた?マネ「ベルトモリゾの肖像」のリトグラフ心に残ってる。そしていつも楽しみの常設の企画展、「美術館の悪ものたち」の版画たちもこの映画で何点か紹介されていたような、嬉しい。国立西洋美術館は企画展を堪能したあと常設がこれまた充実しているから本当に楽しい。改装にあたり作品の配置を決めていく様子もとても素敵だった。


学芸員スタッフの皆さんがとても身近に感じられて、次に美術館に行くのが更に楽しみになった!そしてこの映画はまた何度でも観たい、とても大切な映画。
くみん

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