竜どん

ネクスト・ゴール・ウィンズの竜どんのレビュー・感想・評価

3.9
良い。
タイカ•ワイティティ監督の作品は心が優しく軽くなる。

米領サモアの騒がしくもユルい人生観と躓き気味ロンゲン監督の厳しく苛烈な人生観。相反する両者の歩み寄りが徐々にお互いの理解と力を紡ぎ出す。スポーツ界に於ける第三の性の有りようは賛否分かれるところではあろうが、そういう政治的観点は抜きにしてカイマナ演じるジャイルの存在は重要。彼(彼女)とロンゲンの衝突は、実在の人物であることが大きいもののポリコレを感じさせることなく心に刺さる。人生は誇りと共にあるのである。
あくまで事実に基づいての物語なので映画的に盛り上がるドラマはさほど無いケド、熱血スポ根にギリギリならないラインを守りつつ「人生(ゲーム)」を楽しめ!ってメッセージがビシビシ伝わってくるのはワイティティ監督ならでは。

窮屈な現実にもこんなハートフルな物語が存在し得たことに世界もまだ捨てたもんじゃないと嬉しくなれる。
信じる心さえあれば…
ちょっと盛ってるけど笑


追記
必須ではないが『ベスト•キッド』鑑賞推奨☆
竜どん

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