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Likely Consequence(英題)
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『Likely Consequence(英題)』に投稿された感想・評価

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エドワード・ヤンによるワンシチュエーション舞台劇。VHSで録画されたものが『牯嶺街少年殺人事件』のCriterion盤に入っていた。360度の舞台だが、3ヵ所から撮影されていてカットも割られているので、45分間ワンショットというわけではない。最近ようやく上司に気に入られてきたサラリーマンの夫が帰宅すると、床に死体が転がっていて、その場で呆然としている妻と死体を巡って右往左往する話。家具や小道具は一切登場せず、窓を開ける音や電話のプッシュ音などによって"セット"を構築している。夫の会社での状況が時々刻々と移り変わりながら、死体処理についてあれこれ思案するも、全く状況は好転しない様をコミカルに描いている。なんか、バナナマンとかのコントにありそう。
あー
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夫が家に帰ってきたら知らない男が死んでいてその横に奥さんが呆然と立ち尽くしているところから始まるエドワード・ヤンが監督・脚本を務める舞台劇
YouTubeだと日本語字幕ないけどちょっと英語わかれば話は追える
窓の開閉と家外の音のオンオフをリンクさせたりすることで小道具を一切使わず部屋のセットを観客に想像させる作りも新鮮で面白かったけどこれが上手くいってるのがエドワード・ヤンだからなのか舞台劇だからなのかは分からない

この作品に出てるチェン・シャンチーって人エドワード・ヤンとツァイ・ミンリャンの映画にしかほぼ出てない経歴なんだけど最強すぎないか?
海外版ソフト特典にて。『恋愛時代』の下になった1組のカップルの喧騒を描いた舞台。セットなしに音の効果とパントマイムによって空間を構成するのは優れた舞台演出家ならば当然だが、一番面白かったのはカップルの争いのもとになったアパートの中の死体役を務めた俳優を、ヤンはカーテンコールでも死体のまま舞台上に連れ出し、操り人形のように観客に一礼をさせていたことだった。ヤンは明らかに心理的な同化の芝居演出を試みた演出家であったが、決して同化不可能な死体に終始死体として演じさせ、観客に突き出すユーモアを伴った突き抜け方が結果的に観客に対しての見事な異化効果を誘発することを知っていた作家だといえる。演出の入り口は俳優に寄り添ったシンプルなものなのにもかかわらず、役柄を徹底的に図式化させたものに固定してしまうことで、到達すべき地点はあくまで観客が見るものへの違和感を見出し、さらには現実世界そのものへの異化の眼差しを獲得するように誘導してみせる点がヤンの特異性であろう。
例えば『クーリンチェ』で少年が捕まったあとの警察署の取り調べのシーンの人間の明らかな機械的動きはなんだ。あのシーンについてシャオスーを演じた張震のインタビューを見ると「それまでのシーンのシャオスーは自分を見ている様だったが、あの最後のシーンだけは違った。全く別人がそこにいると思ったんだ。それが初めて演技というものを知った経験だった」と語っている通り、ヤンの演出は役柄との距離を乗り越えるために周到に同化の効果を利用していると考えられる。
ともかく、クーリンチェの例の取調べシーンを経て、この舞台劇のカーテンコールに至るまでの演出に踏み出したヤンが『恋愛時代』そして『カップルズ』へとより過激に方法を推し進めていったことには驚嘆せざるを得ない。