このレビューはネタバレを含みます
ヴィム・ヴェンダース監督の最新作は日本を舞台にした物語、というだけでも有り難い話だけども日本人キャストで作ったのもさすがと言うしか無い。
ストーリーはトイレ清掃の平山の日常を追っていくドキュメンタリーテイストで進んでいく。夜明けと共に起き神経質な程に清掃をし寺で昼食を食べ木漏れ日を写真に収める。
似たようで少しずつ変わる日常と本当の事なんて良くわからない人間関係。
ヴェンダースが見る日本人のイメージなんだろうなと思う。
平山の表情や仕草はどことなくパリ・テキサスのトラビスを彷彿させるし姪のニコとの共同生活は都会のアリスの雰囲気でもあり合間に映る東京の風景も正にヴェンダースという美しさを放っている。
正直この作品がヴェンダースの最高の作品かと言われるとNOだがとても彼らしい映画だと思う。