しゅん

PERFECT DAYSのしゅんのレビュー・感想・評価

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
4.2
【木漏れ日】

新年明けましておめでとうございます🎍🌅
今年もよろしくお願いします🐉

2024年一発目はヴィム・ヴェンダース監督作品🍿🎬📽
高評価がうなずける心に染みる作品でした👏👏

このような作品は観終わって数日間、家から職場までの在り来りな道のりに新たな発見を与えてくれる。
街並みの変化、季節や風景の変化、生き物の鳴き声や自然音など五感で感じる情報が溢れ出る。
それも毎日同じではなく少しずつ変化している。

平山は毎日同じことをしても、少しずつ変わっている。
朝起きる時の寝方も違えば、寝る前に本を読む姿勢も違う。
唯一ずっと同じだったのは、家を出た時に空を見上げて微笑むシーン。
どんな状況も受け止めて、今日も1日を精一杯生きてると感じた。

「変わらないものなんて…ないよ」
実際に影が濃くなったかは分からない。
ただ影を重ねたことで2人の距離や関係性は確実に変わった。
その後影踏みをするシーンはなんとも言えない感情が込み上げる。

そしてラストの長尺の平山の表情……あれはなんなんですかね。説明が出来ません。
ただただ惹き込まれました。

造られていないありのままの東京の街並み、情緒的かつノスタルジックな音楽、暗い映画館で無音なのも相まって、映画という大好きな娯楽でこの感情が得られたことに感謝した。

役所広司の作品にハズレなし。
毎回だけど演技力脱帽。
今作のあとに『孤狼の血』とか観たら脳処理が追いつかない。

変化を嫌う人は多い、だが変化を好む必要も無い。
ただ変化を受け入れて楽しむことが出来れば、毎日が美しい人生になれる。

学びのある傑作でした。
しゅん

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