ブラウンソースハンバーグ師匠

PERFECT DAYSのブラウンソースハンバーグ師匠のレビュー・感想・評価

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
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この主人公の生き方が幸せか否か?という議題にそもそも参加出来なかった。
それ以前に主人公の周辺に違和感がありすぎる。
部屋の内装、仕事着、仕事道具……全てが綺麗すぎる!
今日下ろしたのかよ!?初出勤かよ!?(なんだあの格好いい雨具!)
とにかく、質素な生活を「演出している」感が否めない。
正直、トイレもフォトジェニックな場所ばかりで辟易したけど、そこは実在している建物であるが故に、壁には経年劣化とも言える汚れが散見できる。そういうリアルがある。
だからこそ、主人公の身につけているものの清潔さは悪目立ちしていると思う。
几帳面に掃除をしているのは分かる。ただ時間と共に、落とせない汚れや傷が自ずと発生していくものではないか。
いくらユニクロ等の企業が関わっているとは言え、プロモーションが映画そのもののノイズになったら本末転倒ではないかと思う。

と、完璧とは言えない日々が、完璧な日々にごちゃごちゃ言っても、嫉妬?としか思われないので、ここらへんにしておく。

実際、面白いところもたくさんある。
開口一番、作家のことについて話す古本店主。好きだ。その下りが二回あったけど、二回とも笑ってしまった。

いかにもカタコトな台詞回し。
たとえ日本語話者でも、台詞一つで違和感が出てくる。ジムジャームッシュの「ミステリートレイン」とか思い出す。パンケーク!モット!パンケーク!とか。いや、それは違う。
このカタコト台詞は、独特な印象だったので、好意的に受け取った。

でもでもでも!やっぱり衣装はどうにかしてほしいよ!どうにか!どうにか!どうに