このレビューはネタバレを含みます
例の如く前情報入れずに
と言うか知らなすぎで鑑賞。
何だか不思議な世界観の映画だなと。
監督が外国の方と知って妙に納得（無知過ぎるスミマセン）。映し出されるのはド下町なのに、時に挿入される映像や景色がヨーロッパみがあるというか…観たこと無い雰囲気。
前半は、主人公が独特で、特別な感じがしていて、彼の人となりを探るように観ていた。
途中から、確かに癖のある人だけど、どんな人もそんな部分は少なからずあって、それより、毎日のルーティンを繰り返しながら、その横を前を誰かが通り抜けていって、それによって少し変化がおきて、そしてまたルーティンを繰り返し…あぁ何だ、みんな同じだなと。みんな同じように生きてる。そんなことを感じながら観ていた。
世界はひとつに見えてみんな違う世界に生きている。影は重なり濃くなる。
それぞれの世界を繰り返し生きながら、人と触れ合ってすれ違って重なり合って、喜怒哀楽しながら、影響を与え合いながら、またそれぞれの世界を生きている。木漏れ日が揺らぐような世界を愛おしく思った。
.
登場人物の背景はほぼ語られないけれど、それでも成り立っているし迷子にならずに観れた。凄い。
役所さんもやっぱり凄い。
ラストの車内での表情よ。
主人公の、無口で人と関わりを持たなそうだけど、人に興味があってきちんと向き合うところが素敵。
音楽の使い方、選曲、なにしろ天才。
