ビッテン

PERFECT DAYSのビッテンのネタバレレビュー・内容・結末

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

雪の降った日の映画館で視聴。作品名の通り、トイレ清掃員の淡々とした日常が描かれる。セリフもほとんどない。PVで使われているセリフが6割くらいな気がする。なかなかに挑戦的な作品だった。

こうした日常で自分なりの幸せを見つける、という作品は最近の自分のツボなので、楽しんで見ることができた。こういうので、ほっこりできるのが、良い人生だよね、というのは同意。

でも、さすがに主人公の仙人みたいな生活が厳しすぎる。スマホもキッチンもろくに無いあの生活は自分には絶対無理だ。もちろん、主題は人それぞれの「パーフェクトデイズ」を見つけましょうという話なのだろうけど。あと、さすがに残りの人生に目標がないのはしんどそう。せめてそういったものは欲しい。人間とはそうであるべきだと思っている。個人的に最高のパーフェクトデイズを送っているのは、らーめん再遊記のラーメンハゲなんだよなぁ。

そして、ラストシーン。まぁ色々と解釈できる良い終わり方だったと思うし、そりゃさすがに幸せだけじゃないよね、と思っていた。でも、ラストシーンに流すことはないでしょうに。しかもニーナ・シモンのfeeling goodを流しながら。ハッピーエンド大好き厨としては少しモニョった。

この映画に「こんなふうに生きていけたら」というキャッチコピーをつけたアホ広報。どう考えてもラストシーン見たらそんな単純な話ではないでしょ。自分的にはそういう映画でも良かったけど、この映画は絶対そういう気持ちで作ってないと思うから、制作陣が少しかわいそう。