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PERFECT DAYSのgachakakaのネタバレレビュー・内容・結末

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

一瞬の木漏れ日を
日常生活でも探す。
同じ瞬間なんてない。
それが根底のメッセージであるように感じた。

仕事であるトイレ掃除を
システマチックのようにこなしてはいくのだが、仕事が終わってからの一杯や銭湯、
仕事の合間での木漏れ日や変化に気づき美しさを見出したとき、生きる喜びを見出す。
トイレの清掃員と言うと
忌み嫌われるイメージがあるかもしれない。
所々、生きる喜びを感じる表情があり、
自らが満足をして生きていたら
いいのではないか。
そんな彼には信条があり、今を生きている。

主人公の平山は無口ではあるが、
後輩のお金への工面や
迷子の子への対応を見るに
思いやりのある人物なのである。
変化に気がつけるからこそ、
ホームレスの方にも気がつくことができ、
どんな人物も欠けてはいけないと
読み取る事ができる。(平山自身も然り)

日本のトイレは世界で一番綺麗だと言っても過言ではない。
海外の空港のトイレはそこそこ綺麗でもあるが、公衆トイレがここまで綺麗なのは
こういった清掃をしてくれている方々や
使う人の意識だと思う。
なので使う人の意識も大事なのである。
綺麗に掃除をしてくれる方がいるからこそ、
綺麗に使うことを忘れてはいけないとも思った。

平山自信が愛する昔の文化を
若者にカッコイイ、
価値のあるものと思われたとき
平山は嬉しそうだ。
日々生活は変わっていくが
変わらず好きなものや愛せるものがあることの素晴らしさ、そういう生活もカッコイイと思わせてくれる。

「今度は今度、今は今」という言葉が印象的であった。
今度という言葉は、次回とは違い
現在からよりつながっている言葉な気がした。
影と影の重なりや、
カメラをフィルムで撮影することに
モノクロの写真表現に価値を見い出している感じがした。
平山の1日の終わりのモノクロの映像が美しい。

心に染みる映画でした。
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