貝

PERFECT DAYSの貝のレビュー・感想・評価

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
2.0
楽観的な白人おじさん描きがちなヴェンダースらしい作風とは思うし文化的な生活に価値を見出すことの素晴らしさは理解できるつもりだけど、やっぱ現代の日本舞台になってることが結構自分ごとに見えて気持ち悪いなと思ってしまい、、手放しに最後の涙、いや、ほとんどすべてを称賛できなかった。役所広司は素晴らしかった、、

平山(役所広司)のお家柄に少し触れたとき、「訳アリ」ということを理解し、自分を納得させた。こんなふうに時間があれば、空を見上げる余裕があれば、最小限で最大限を得られる気もする。足るを知るということ。日本を美化しすぎた外国人の発想と思って受け入れる。

渋谷区の公共便所プロモーションだかなんだか知らんけど、誰もやりたくない仕事を描いておいて汚い描写を排除するのはずるい。平山の文化的な豊かさを通して若い女子に気に入られキスされたり姪にやたらと懐かれる描写を入れちゃうオジの妄想がエグい。
「こんなふうに生きていけたなら」と言えることが、高みの見物だし、美化だし、透明化だし、もうすべてがフェイクだし、ルー・リードは東京の高速道路に合っていないし、どうしたもんかね。
貝