このレビューはネタバレを含みます
「あなたにとって私は料理人?それとも妻?」
「すでに持っているものを求め続けることが幸福だ」
すっかり感想を書き忘れていたこちら。
とにかく飯が、料理のシーンがとても美味しそうで美しい映画だったわよ。
#土を喰らう十二ヵ月 というジュリー(沢田研二)主演で土井善晴料理監修の映画があってだな…そんなかんじ。それを洋画で観たような感じ。あっちも料理が無茶苦茶美味しそう。自分が日本人だからかしっくりくる方は後者なんだけど。
どちらの映画もストーリーこれあるの?みたいな雰囲気を醸すほどにとにかく料理ありきな(で成立する)んだが、料理が美味そうな傍らで着実に話が進むという。しかも結構切なく哲学的なストーリー。
畑、土、台所、湯気、音、香りを巡る…こう、料理ってまさに皿に乗った小宇宙なんやな。
ポスターでわかるように今回男女のコンビの話なので平成の脳で安直に考えたら、恋愛が絡んでくると思われがちですが、上記のウージェニーのセリフは"料理人"と答えるのがこの映画の正解です。
(ぶっちゃけ恋愛関係にもあるんだけど…)
恋と愛以外のものが男女間の中にあるということが尊い。平成も昭和もトレンディと共に去った。そろそろ世間様はラブロマンスから解放されてはどうかと思うばかり。