落下の解剖学の虚無ヨークのレビュー・感想・評価

圧倒的なリアリティ。派手ではないし、スペクタクルがあるわけでもないのにどんどん引き込まれて、ずっとスリリング、どうなるのか気になってしょうがない。キャラクターが語れば語るほど腑に落ちたり、納得、共感できると同時に怪しかったり、余計に混乱してきたり。頭の中を掻き回され、不思議な体験。脚本と演技がすごいのだと思う。延々と続く法廷の問答が、理解したくてもなかなか理解できない人間関係の歯痒さと重なる。終わり方もとてもよかった。