ふじぱん

落下の解剖学のふじぱんのレビュー・感想・評価

落下の解剖学(2023年製作の映画)
4.0
2024年 劇場20本目

男は事故死か、自殺か、妻に殺されたのか、152分間、人間を観察させられ試される映画。
法廷シーンが大半を占めており、事前情報から思う映画とは結構違う。

ストーリーだけを語るなら2時間以内に納めることも全然可能。だが152分と長いのはあえての作りだと思う。
時には余白を多めに取り、時には超密度の会話劇で我々に考えさせる。
観客に与えられる情報が小出しされるため、最後まで絶えず翻弄される。

映されてるシーンはほぼリアルタイムに進むため、ドキュメンタリー的な感じも強い。
常に考えさせるところも含めて、乱暴に言ってしまえば、是枝監督の映画に近い。

音楽がほぼ無い152分なので集中力がないと割と辛い。
むしろ集中出来る映画館で観るのがオススメな作品です。
ふじぱん

ふじぱん