Rain

落下の解剖学のRainのネタバレレビュー・内容・結末

落下の解剖学(2023年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

夫婦の会話がもう聞いていられないほどにリアルで、近頃喧嘩ばかりしていた自分にはダメージがすごかった…言ったら取り返しがつかなくなりそうな言葉をぶつけて、取り乱して、分かり合えなさに絶望して…はぁ。つら。笑

「え、実は奥さんが育児全然しない系?」
「うそ、旦那の小説パクったの?」
「おぉ…浮気歴ありか…」
と、喧嘩を見ながらどっちが悪いのかを自然とジャッジしようとしている自分がいることに気付く。

そして、その録音された会話だけを聞いてざわざわしている裁判をみて、裁判官も検察官も傍聴人も、何かを判断しようとしている自分とまさに同じで、夫婦に限らず人間関係は当人たちにしかわからない日常のやり取りがあるのに、ほんの一部分だけを切り取られて見ず知らずの人々に裁かれるなんて、本当にごめんだなと強く思い、この先平和な夫婦生活が続くことを心から願いながら帰った。笑

ごりごりのミステリーを期待してたので、思ってたより死の真相には少し物足りなさを感じたけど、(どんでん返し嫌いなのに少し期待してしまっている自分がいる…)主演のザンドラ・ヒュラーが出る「関心領域」への期待がさらに高まったし、息子を演じたミロ・マシャド・グラネールが、母の無罪を知った時の涙・表情・声色には感動した。ピアノシーンも特訓したらしく、素晴らしかった。ワンちゃんまで演技すごかった…
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