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落下の解剖学のayutakaのネタバレレビュー・内容・結末

落下の解剖学(2023年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

後半、凄い。
眠気が吹き飛ぶ。

ケンカを録音していたなんて。
男女平等、家事分担、
夫婦色々あります。
稼げるほうが稼ぎ、
一方はできることを出来る範囲でする。
当たり前だけども、
年数経つとちょっぴり
不満を感じてしまうのは誰しも一緒。
やはり、感謝や思いやりは必要。
旦那の率直過ぎる暴言も酷いけど、
ストレスを理由に裏切る嫁もしかり。

でもね、他人から見ても
酷いケンカであろうとも
もうダメそうでも
それが夫婦なのです。
それでも夫婦なのです。
二人だからこそ、
ぶつけ合うこと、
それはお互いを解ろうとすること。
話し合いは沢山しても、
建設的なものは年一回位。

それでも一緒にいようとするのは
後悔したくないため、
損得ではないし、
子供のためというよりも、
「自分のため」が正直かも。
上手くは言えないなぁ。。
20年以上夫婦をやっていても
表現しにくいなぁ。。

話に戻すと、
ケンカ録音のシーンを聴き終えたら、
嫁は旦那を殺してない、
と確信した。
旦那が居なくなれば、
息子のケアを一手に引き受けなければ
ならないし、そこの損得勘定は
抜かりはないはずだから。

そして、息子の証言に衝撃。
自分も日頃伝えてはいることだ。

つまりは、
『いつまでもあると思うな、親と金』
心の準備はしとけよな、と。
冷たくもあるが、
伝えなければならない言葉。

残されたものの悲しみ、喪失感、
全ての責任に呑み込まれそうになった
時に、救われた息子からの証言。

夫婦とは、
一面からでも、客観的でも、
その二人にしか解らない繋がり。

昼に、『アバウトライフ』
午後に本作と、
夫婦についての「光と影」を
見せられているようだった。。
とはいえ、
共に必見です。
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