シネマ

落下の解剖学のシネマのネタバレレビュー・内容・結末

落下の解剖学(2023年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

2023年 フランス映画

第96回アカデミー賞 脚本賞

原題:転倒の解剖学(Google翻訳)

【W座からの招待状】
雪山の山荘で起きた男が転落死する事件。容疑者は被害者の妻。現場に居合わせたのは視覚障がいのある息子だけ。やがて捜査が進むにつれ夫婦の間に隠された秘密や嘘があらわになって行く。第96回アカデミー賞で脚本賞を受賞した作品。
監督・脚本はジュスティーヌ・トリエ。1978年生まれ、フランス出身。『ソルフェリーノの戦い』(’13)で長編デビュー。長編3作品目の『愛欲のセラピー』(’19)は第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品となり、本作品で女性監督による史上3作目の最高賞のパルムドールを受賞した。

主人公は。『関心領域』でも注目を集めたサンドラ・ヒュラーが熱演。

事故が自殺か殺人か疑念の中に堕ちていくヒューマンサスペンス。

☟感想☟

そもそもドラマ『ロー・アンド・オーダー』などの法廷モノが大好きなのもあり、152分があっという間だった。
フランスの法廷モノはシャルロット・ゲンズブールの『告発の先に』をまず思い出す。ジゼル・ペリコさんの裁判をニュースで観て理解にその映画が参考になったのも思い出す。

何があったのか…?ということを裁判で証していく中、疑問をメモ。

最初の方で「代母」が登場したけど、スピリチュアル系の人で、クセがあった。

裁判でも子どもを子ども扱いしない感じだけど、あれって子どもの頃から学校で生徒代表で会議とかに参加させるところからもそうだよな…と。

サンドラ・ヒュラーがフランス語を話す時と英語と話す時のジェスチャーが変わるのもそうだよね。

夫の精神科医は妻を診察をしていないのに、夫からの話だけで妻の考えを決めつけて証言しているのがポッカーンとなった。

弁護士の男性が食事の用意をしていて、欧米男性のパートナーがいる日本人女性が夫も食事を作ってくれるし、友人がいる時に立ち働くのは妻なのだから使用人ではないと言われるというのを思い出した。録音されていた夫婦の会話、男女反対が日本の場合はデフォルトで、だけど女側は我慢して口に出さないだけ…という気がした。「彼女とは体の関係だけ愛してたのは夫です」とか、日本に住んでいる日本人の感覚のモノサシで観て判断して良いのか?と考え込んでしまった。伝えたいメッセージを正しく捉えられていない気がして。

ドイツ人とフランス人カップルの会話は英語かぁ…。

案を盗んだ…?のは…なるほど…。

凶器は?←何かで殴られたとあったけど、結局、凶器のことは触れられなかったよね。
動機にばかり焦点をあててたけど、手段の立証が弱いもの、あれで有罪になるとは思えない。自分が参審員でも無罪にすると思う。
凶器が見つからないと有罪にならないからCSIとかあるしねぇ。フランスでも『バルタザール』という法医学者のドラマで観る限り、凶器についても調べていたけど…。

その国の言葉を話せないと不利益を被ることを織り込んで住まないとと改めて思った。英語で話していい?と通訳に確認していて思った。旅行程度であれば不便を楽しむというかそういうのもあるかもしれないけれど。差別と切り捨てるのは簡単。自分もヨーロッパで思えば人種差別受けたよな。余所者だから仕方がないと思ったし。お邪魔させてもらう側だから。でも、やっぱり現地の言葉を話せないと怖いねぇ…。
シネマ

シネマ