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枯れ葉のmのネタバレレビュー・内容・結末

枯れ葉(2023年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

全てが大好きすぎた。たったの81分でこんなにも満たされ、皆無表情で台詞も少ないのに何故こんなにも心を揺さぶられるのか。あまりにも良すぎる。音楽がとても効いている。GET ONがかかるタイミング最高。アンサのウィンクと犬とラストも最高。うう。あああ。

ケン・ローチも労働者の変わらぬ厳しい状況に引退を撤回してまで撮りたいと思い『家族を想うとき』を撮ったけれど、アキ・カウリスマキは「無意味でバカげた犯罪である戦争の全てに嫌気がさしてついに人類に未来をもたらすかもしれないテーマ、すなわち愛を求める心、連帯、希望、そして他人や自然といった全ての生きるものと死んだものへの敬意、そんなことを物語として描くことにしました。それこそが語るに足るものだという前提で。」そんな想いで引退を撤回し『枯れ葉』を撮った。

二人ともメッセージ性が強く重いテーマだけれどカウリスマキの映画には軽さとユーモアがある。(希望のかなたしかまだ観たことないのだけど)私はどちらも大好きでどちらも必要だと思うから二人ともこれからも映画を撮り続けて欲しいよ。でも二人が引退できるような世の中が本当は幸せなんだろうな。

ラストシーン、殺処分されてしまうはずだった犬の名前で終わる。なんて愛に満ち溢れた映画なんだろう。

もう本当に大好き。
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