カツヤ

関心領域のカツヤのネタバレレビュー・内容・結末

関心領域(2023年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

アウシュビッツ収容所と塀を隔てて隣接する、所長一家の日常を定点カメラで観察するように映し続ける、観たことのない特異な映画。
まるで箱庭のようにきちんと整備された庭、夢遊病の娘、怒りを抑えられない母、一見幸せそうに見えても、いつ壊れてもおかしくないほどにヒリヒリと張り詰めた一家の様子が映し出される。
みんな塀の向こうで何が行われているか知りながら生活している。そのグロテスクさは、塀越しに見える煙、サーモグラフィの映像、そしてなんといっても音により観客にも体感として伝わる。
関心領域という言葉が妙、彼らの関心領域をまじまじと見せつけられたあと、そしてそれが今に繋がっていると改めて言われたあと、私たち観客自身を顧みずにはいられない
カツヤ

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