黄色いレンガ道

関心領域の黄色いレンガ道のレビュー・感想・評価

関心領域(2023年製作の映画)
4.5
まるでインスタレーションアート。導入時点で”観察”する体勢に入ってしまって、本編もずっとそんな感じ。
何が起きてるかは映さない。“音”で想像、体験させる映画。

今までたくさんのホロコースト映画を観てきたけど、こんな鑑賞体験は初めてだったので動揺した...
自分は今起きている出来事に本当に関心を持っているのか?映画だから、歴史だから関心を寄せているだけじゃないのか?
観察してたのが、最後は自分に跳ね返ってくるように問いかけてくる。


連想した映画>>
『アウステルリッツ』
ガイドの解説を聞く人もいれば記念撮影をする人もいる。アウシュビッツ博物館を訪れる観光客を定点カメラで映したドキュメンタリー映画。

『ヒトラーのための虐殺会議』
ヒトラーは登場しないし、収容所で起きてることは何一つ映さない。虐殺計画について淡々と会議する映画。