RuiHosono

関心領域のRuiHosonoのレビュー・感想・評価

関心領域(2023年製作の映画)
3.0
定点撮影・引き気味ショットで動かない。異常な日常を普通に描いた映画。
異常な毎日に慣れていくのは凄く怖い。
はじめはその異常さに抵抗感はあるが、次第に自ら声を上げるのもめんどうになり、狂気に適応せざる負えない経験はたくさんしてきた。
誰もが経験したことはあるだろうこの鬱屈とした感情、

無関心というあきらめ。

異常さから離れ、解放されてからいかにおかしかったかに気がつくのだ。

途中記憶が飛ぶも(睡魔)、後半の子供たちが庭で楽しそうに遊び、その家の壁の向こうから黒煙が立ちあがり、大量虐殺がまさに今行われている描写にぞっとした。

ラストも、現在と過去が交差し、壁の向こうにいた多くの人々の存在があらわになる掃除のシーンが印象深い。

静かにしかし熱く、こちらに訴えかけてくる映画だった。初見では見落としてしまうシーン解釈がたくさんある気がする。
2回見たほうがもっとわかるかも。。。
RuiHosono

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