原作小説『剣・花・煙雨江南』のテイストか映画オリジナルなのかは未読なので分からないが、骨格になるストーリーはしっかりしていて、意外に楽しめた。
それと幸運なのが40年以上前の新人ジャッキー主演作ということ。
公開時にリアルタイムで観ていたらチープさに嫌気がさしただろうが、今観ると一周回ってそのチープさが笑いとなり新鮮。
花蜂党のトレードマークは爆笑。おまけにそのデザインの短剣まであるし。
ドテッて倒れた奴の背中にあんな短剣刺さってたら助ける前に指差して大笑いだわ。
いいかげんで冗談のような演出もかなり笑える。
原因はロー監督のやる気の無さ。実際今作でロー監督は現場に来ない事もあるぐらい手抜きで、ラストの決闘はロー監督が寒さのため起きてこなかったので、ジャッキーが監督しているそうだ。
いきなり「私の血を飲むと不死」とファンタジーしちゃったり、ヒロインが妊娠隠して托卵しようとするビッチだったり、「死をもってお詫びを」と死にに来てる人にわざわざ正体ばらして戦ってるし、などなどかなり楽しくつっ込める。
調律の狂ったホンキートンクピアノのように、ずれた感覚を楽しむ作品。
あ、ちょっと思ったけど、不死とかファンタジーのわりに進むにつれ武道中心になるカラーって、ドラゴンボールっぽいな・・・・
亀仙人最初は不死って言ってたし。