全体的にとても自然な流れで、観やすい作品でした
オノレ監督の自伝的要素が強いらしいので、どうりでリアリティがあると納得しました
こういう、17歳の少年の成長していく姿って
現実だと家族でも教師でも、こんなに どこで何してきたのか知ることが出来ないので
このように詳細に見せてもらえるのは興味深かったですね
我が息子のことの様に見守る視線で
感情移入できるし、時にはリュカ自身の心情に寄り添うことにもなる
(お母さんの呼び方を聴いていると、〈リュカ〉より〈ルュキァ〉の方がカタカナ近くない?と思う)
また、俳優陣も魅力的
主人公リュカ役のポール・キルシェはオーディションで採用されたんだけど、彼は両親ともが俳優で、役者の家に育った玄人ぽい新人という感じ
リュカの母イザベル役のジュリエット・ビノシュが今回、私が一番素晴らしいって感じた俳優さんでした
兄カンタン(ヴァンサン・ラコスト)や
兄の芸術仲間で同居人のリリオ(エルヴァン・ケポア・ファレ)もめちゃ良かったと思いました
リュカがリリオに惹かれるのはすごく分かるなぁ
17年の人生の中で会ったことがない人で
衝撃でもあるし、近寄ってみたら優しいし
イケメンだし手がすごく大きいし
本当にどういう感情なのかリュカ本人も確証ないのかも…恋なのか…憧憬なのか
戸惑う気持ちが痛いほど伝わりました
まだ17歳、この先 嫌になるほど長いし、もっと辛いこともあるかもしれない
もっと楽しいこともあるかもしれない
結局、幾つになってもそんな気持ちで生きていくような気がする