イヤな奴が蔓延る東京に呑まれそうになった主人公が、自身の家族や居場所を再認識し、再び立ちあがろうとする話。
兄弟愛や父子愛に溢れた直球な愛の物語ではあるものの、クセ強いけど面白れぇ家族は後半まで登場しない。
前半は主人公の職場にいる、何食えばこんな気に障る立ち振る舞いできんねん、みたいなやつが出てくるので塞ぎ込みそうになる。
だからこそクライマックスに至るまでのカタルシス、尻上がりに面白くなっていく様は観ていて心地良かった。
主人公は、窪田正孝演じる舘正夫の自分に偽らない、嘘をつかない生き方に惚れて恋人となるのだが、実際問題、周りに合わせず思ったこと全て口にせずにはいられない生き方って苦労するし、空気読めないレッテル貼られて生き辛いだろうなと感じる。
とは言え舘正夫は生き辛さのようなものは無く健康そのものだったし、マスクの下は笑ってなくて周りに合わせてたであろう、あの彼は首を括ってしまったし、何が正しくて何が間違ってるか線引き出来ない社会だからこそ、自分に嘘偽りなく接してくれる人は貴重だし、大事にしたいよね。
