石井裕也監督らしい演出や…
構成が前面に
反映された作品だった。
同時期に『月』という作品も
監督しており、
そちらで衝撃を
受けたばかりだったので…
『愛にイナズマ』の方が
平常運転だが、
個人的にギャップを受けた影響で
より印象に残ったという。
松岡茉優さんが
演じる主人公は、
若手の映画監督。
商業デビュー作品の
撮影が控えていたが、
業界の悪しき風潮で…
経験豊富な中堅監督に
温めていた大切な脚本のみを
不正に活用されてしまう形で
監督はできないことに。
消化不良で
終わった主人公は
『このままで終わってたまるか』
という反骨精神を抱く。
プロで固めた…
商業映画撮影の
真逆をいくスタンスで
映画を撮り始める。
それは
疎遠だった家族を巻き込み、
リアルな家族劇を
撮影するという
内容だった。
映画を撮ることを通して、
主人公が目を逸らしていた…
家族の嫌いな部分や、
空白の時間に
向き合っていく
構成になっている。
